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2024年1月19日发(作者:)
音声学・音韻論_2010_0610
日本語の音素分析の1例 (5母音音素+17子音音素=22音素)
母音音素:/i, u, e, o, a/
子音音素
/g/と/ŋ/は異なる音素として扱う。(鼻濁音が安定して現れる人の場合)
最小対(ミニマル・ペア)
語中で:大ガラスと大烏;大蝦蟇と大釜
語頭で:が(接続詞);蛾
「彼が悪いと思う。が、彼はそれを認めない。」(岩波国語辞典)
[ŋ]を/g/の異音とする分析もある。しかし、語中(母音間)で破裂音[g]が鼻音[ŋ]に同化される音声学的理由がないので、「環境同化の作業原則」により異なる音素に該当することになる。
[m]は/m/の異音でもあり、/N/の異音でもある。
[n]は/n/の異音でもあり、/N/の異音でもある。
[ŋ]は/ŋ/の異音でもあり、/N/の異音でもある。
[ʣ]は/z/の異音。かぜ [z]~[ʣ]
/h/には対応する有声音音素がない。他の破裂音と摩擦音は有声・無声の対。
/j/は/a, u, o/の前のみに現れる。「や、ゆ、よ」
/w/は/a/の前のみに現れる。ただし、「わ、ゐ、う、ゑ、を」
会う:awanai; awazu(ni); aQta; aQte; au; ao:; ae
思う:omowanai; omowazu(ni); omoQta; omoQte; omou; omo:; omoe
cf.
他の音素分析の可能性
/g/と/ŋ/は異なる音素として扱わずに、[ŋ]を/g/の異音として認める。
/h/に対応して有声声門摩擦音/ɦ/ (服部四郎の記号では/’/)を音素として認める。
日本語の音節はすべてCVになる。母音のみからなる音節がなくなる。
長母音を同一母音の繰り返しとして扱うか(/oziisaN/)、それぞれ5短母音音素に対して5長母音音素を認めるか(/oziːsaN/)、長音を1音素/R/として認めるか(/oziRsaN/)。
取る:toranai; torazu(ni); toQta; toQte; toru; toro:; tore
破裂音:/p, b; t, d; k, g/
摩擦音:/s, z; h/
流音:/r/
鼻音:/m, n, ŋ/
半母音(移行音):/j, w/
モーラ音素:/N/(撥音、はねる音), /Q/(促音、つまる音)
1
タ行子音音素を/t/と/c/に分ける。(服部四郎)灰色部分は「空き間」
/ta/
/ci/
[ʧi]
/cu/
[ʦu]
/te/
/to/
「タ行」子音音素の検討
従来
服部
/t/(破裂音)と/c/(破擦音)に分ける。
/ta/
/ta/
/ca/ [ʦa]ツァ
/ti/ [ʧi]
/ti/ [ti]ティ
/ci/ [ʧi]
/tu/ [ʦu]
/tu/ [tu]トゥ
/cu/ [ʦu]
/te/
/te/
/ce/ [ʦe]ツェ
/to/
/to/
/co/ [ʦo]ツォ
/ti/ティ, /tu/トゥ, /ca/ツァ, /ce/ツェ, /co/ツォは「あきま」に入る。すでに存在している音素同士の新しい組み合わせなので、容易に習得できる。
ティー、パーティー;トゥナイト、タトゥー;おとっつぁん、モーツァルト;フィレンツェ;ごっつぉー、カンツォーネ
「ダ行」子音の検討
従来
服部
/d/と/z/に分ける。
/da/
/da/
/di/
/di/ [di]ディ
zi [ʤi]じ、ぢ
/du/
/du/ [du]ドゥ
zu [dzu]ず、づ
/de/
/de/
/do/
/do/
/ta, te, to/と平行に/da, de, do/
/ci, cu/と平行に/zi, zu/
母音/i, u/の前では/d/と/z/は対立しなくなる。(中和;neutralization)
「中和」音韻的対立をなして区別される2つの音素が、語中で占める位置によってその識別力を失い、互いに区別できなくなること(研究社『新英語学辞典』 p. 649)
英語の中和の例:/s/の後ろで/t/と/d/の対立は中和される。
「あきま」(服部1960:289, 318)
相関関係にある諸音素のうちの一部が欠けているか、相関関係にある諸モーラあるいは諸音節のうちの一部が欠けている場合の、空位のこと。
あきまに入るモーラ(音節)は、すでにある音素同士の新しい組み合わせなので、容易に習得できる。
「すきま」(服部1960:289, 317)
ある音素に該当する諸単音(異音のこと)の一部に、同じ音素に該当する他の諸単音にない特徴が隣接音素の影響によって加わっている(同化が起こっていると)と記述できる場合、そこに「すきま」がある。
/si/の/s/に該当する単音が[ɕ]で、/sa, su, se, so/の/s/に該当する単音が[s]であるとき、/si/に「すきま」がある。このすきまに入る[si]という発音が生じ得る余地がある。
すき間は空き間よりも発音しにくく、実際の発音に現れにくく、習得しにくい。
2
日本語の簡略音声表記と音韻表記
『言語学』第2版(東京大学出版会)第7章より
3
英語(RP)の音素分析の例 (20母音音素+24子音音素=44音素)
母音音素 (Gimson p.91)と子音音素 (Gimson p. 157)
4
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